「離婚するぞ」
「出ていけ」
「もう死んでやる」――
などと脅しをしてくるモラハラ夫もいます。
本気で言っているのか、その気は全くなくただの脅し文句なのか見分けられません。
まさか本気ではないだろうと思ってはいても、妻は心は穏やかではいらませんよね。
モラハラ夫の脅しの種類と、脅されたときの対処法をご紹介します。
この記事では、モラハラ夫による典型的な脅しのパターンと、それぞれの対処法について、わかりやすくお伝えします。
今すぐ離婚するわけではなくても、心の準備として知っておくことが大きな力になりますよ。
モラハラ夫の脅しパターン
モラハラ夫はあらゆる手段を用いて、自分の妻が最もダメージを受ける脅し文句を見つけて、執拗に脅してきます。
モラハラ夫の脅しパターンと、それに対する対処法をご紹介します。
「離婚する」「もう終わりだ」
感情的になるとすぐに「離婚する」「もうお別れだな」などと言い出す夫。
けれど、多くの場合、それは本気ではなくコントロールの手段です。
これは直訳すると、
「俺と別れたらお前は生きていけないだろう」
「俺に離婚されたくなかったら俺のいうことを聞け!」
って、言っているんですね。
特に、専業主婦や育児中の妻が相手だと、夫は「簡単には離婚できない」とわかっています。
だからこそ、離婚をちらつかせて妻の不安をあおり、言うことを聞かせようとするのです。
夫が本気で離婚を望んでいるなら、冷静なタイミングで具体的に話を進めるはず。
一方的に怒鳴るように言うのは、あなたを支配するための脅しにすぎません。
別居や離婚を切り出すと「自殺する」「復讐してやる」
「自殺する」
「お前の実家に火をつける」
「世間に悪い噂を流す」
など、過激な発言に変わることもあります。
モラハラ夫は異常な執着心がありますから、妻が別居したいと言ってくると、 これまで自分が「離婚する」を連発していたことを棚に上げ、あらゆる手段を使って阻止してきます。
しかし、それは愛情ではありません。
妻が本気で離れようとするときに出る、支配が失われることへの恐怖からくる言動です。
つまり、ただ単に妻を支配したいだけなんです。
- 本当に危害を加えるつもりがある場合もゼロではない
- しかし、ほとんどの場合は「あなたを引き止めたいだけの演技」であることが多い
- 冷静に対応し、必要なら第三者(弁護士・警察など)に相談を

土下座や泣き落としによる感情操作
「オレが悪かった」「やり直したい」などと、土下座や涙を見せてくることも。
一見反省しているように見えますが、行動が変わらなければ意味がありません。
これ、ただのパフォーマンスですから!!
このような“パフォーマンス”は、あなたの罪悪感を刺激して、関係を引き戻すための手段にすぎない場合があります。
- 以前も謝ったあとすぐに同じことを繰り返していませんか?
- 「謝ってきたから許す」ではなく、「変わる兆しがあるかどうか」で判断しましょう。

脅されたときの具体的な対処法
①その場では反応しない
夫が興奮して「離婚する」と言ってきたときは、話し合いのタイミングではありません。
その場で答えを出すのではなく、あいまいな返答でやり過ごしましょう。
モラハラ夫が「離婚する」と言ってくるときは、モラハラ夫は興奮していてハイな状態です。
怒っていて興奮状態というよりも、戦闘態勢が万全で盛り上がっている感じです。
「いつでも戦ってやるぞ」
「売られたケンカは買ってやる」
「いつでもかかってこい」
という状態です。
反応は極力薄く
「ああ、そうなんだ」
「うーん、いまはちょっと…」
イエス・ノーを明言しないのがポイントです。
意味のある言葉をいうと揚げ足とりがはじまるので、言葉は少なく、短く答えるのがポイントです。
②危険を感じたら、安全を最優先に
もし夫の言動に「危ない」「何をされるかわからない」と直感したら、まず最優先すべきは、あなたと子どもの安全です。
感情的な脅しであっても、実際に暴力や行動に出る可能性が少しでもあると感じたときには、決して油断しないでください。
できるだけ静かに、夫に気づかれないように別居の準備を進め、転居先や連絡先を一切知られないようにする必要があります。
その際は、住民票の閲覧制限(支援措置)などの公的な制度を利用することも検討しましょう。
誰にも相談できずひとりで抱えるのが難しい場合は、最寄りの警察署の生活安全課や、女性相談センターなどの公的機関を頼ってください。

③専門機関を活用する
モラハラ夫の脅しに悩まされていると、
「どうしたらいいかわからない」
「誰に相談していいかもわからない」
と感じてしまいますよね。
自分ひとりで対処するのはとても大変です。
ですが、そんなときこそ専門機関を利用することが、あなたを守る第一歩になります。
早い段階で、第三者の手を借りることで精神的にも安全性でも大きく助けられます。
モラハラに苦しむ女性を支援する窓口は、あなたの身近にたくさんあります。
まずは、相談先を検討してみてください。
モラハラ夫の脅しに屈しないために大切なこと
- 脅しに反応すると、相手は「効果があった」と感じてさらにエスカレートします
- 脅されたときは、あなたが悪いわけではないと何度も自分に言い聞かせてください
- 「毅然とした態度」は、あなた自身を守る最も強い手段です
そして、なによりも忘れないでほしいのは――
あなたには、自分らしく生きる権利があります。
まとめ:あなたが悪くない。まずは安全を確保しよう
モラハラ夫の「離婚する」「自殺する」といった脅しには、冷静に対処しましょう。
繰り返されるモラハラは、あなたの心と人生をじわじわとむしばんでいきます。
けれど、対処法を知ることで、不安は確実に軽くなります。
必要なのは、一歩ずつ準備することと、あなた自身を責めないこと。
どうか無理せず、自分を守る行動を。
そして、必要なときは専門家の力を借りてください。
