モラハラを長年受け続けた人が陥りやすいのが、モラハラ被害者のモラハラ化です。
被害者だったはずなのに、いつのまにか自分の子どもに、夫がやっているようなひどい暴言をはいたり、傷つけたりしてしまう。
恐ろしい逆モラハラについてご紹介します。
モラハラ被害者が加害者になる?
被害者がモラハラ化する理由はさまざまですが、モラハラ被害者が夫のモラハラやマインドコントロールに屈して、楽になるためにモラハラ化することがあります。
モラハラ被害者が、あまりにも現状が辛すぎて受け入れられなくなると、心を麻痺させて、現実から目をそらし、もっと楽な状況へと持っていこうとします。
これはモラハラ夫が幼少期に、モラハラ化するプロセスと同じです。
モラハラになる人の多くは、幼少期に親からの愛情不足、溺愛、虐待やモラハラを受けて育つなどの原因があります。
「ありのままを愛されない自分」を認められずに、相手からのモラハラ行為に屈した結果「モラハラの辛さから逃れるために自らもモラハラになる」という選択をします。
そしてモラハラ夫に屈し、現状でももういいやという心境になり、自分よりも下の人間を作って攻撃することで、自分の心を守ろうとします。
それが楽だから。
自分を奮い立たせてモラハラ夫と戦うことは、非常に苦しく辛いことですよね。
自分が攻撃する立場になることで、自分の心を守ろうとするのです。
そしてその場合、 被害者になるのは子どもであることがほとんどなのです。
モラハラ被害者が毒親になる危険性
最近、痛ましい虐待事件が増えていますね。
子どもが父親に傷つけられているのにも関わらず、母親は見て見ぬふりをして、さらに子どもを傷つけてしまう・・・
そんな母親は異常だといわれていますが、その多くは自身も長い期間モラハラやDVの被害に遭い、モラハラ化してしまったケースも多いと思います。
モラハラを受け続けたストレスから、キレやすくなったり感情的になることがあります。
そのストレスを解消するために、身近にいる相手(多くの場合子ども)にそのストレスをぶつけ、夫が自分にしていると同じように、モラハラ行為をするんです。
また、夫のターゲットが子どもに移った場合、子どもに対してモラハラやDVをしている間、自分は安全です。
そこで自分を守るために、自分自身もモラハラ化して、夫と一緒に子どもを攻撃してしまうこともあります。
こうすることで、夫に対して自分は従順だと思わせることができ、子どもに対してはストレス解消ができたり「自分より下」の存在を作り、自身の尊厳を守ろうとするんです。
そこまでひどい虐待やDVまでしなくても、自分がされたモラハラ行為を周りの人にしてしまうことがあるんです。
モラハラ被害者が加害者にならないために
モラハラ被害者がモラハラ加害者にならないための方法を、3つご紹介します。
できるところから実行してみてくださいね。
少しでも早くモラハラ夫と離れる
そもそも被害者のモラハラ化は、モラハラ加害者からのマインドコントロールから逃れていない状況で起きます。
モラハラ夫からのモラハラによって精神的に追い詰められた被害者は、強いストレスから脳がダメージを受けて、キレやすくなったりイライラしやすくなります。
あなたがモラハラ化しないためには、ストレスの原因であるモラハラ夫から一日も早く離れることです。
あなたがモラハラ化してしまったら、その被害を受けるのは子どもです。
モラハラ夫から離れた方がいい理由はいくつかありますが、あなたがモラハラ化しないためにも非常に重要です。
心の傷を癒す
ただモラハラ夫から離れるだけではなく、あなたが負った心の傷も癒す必要があります。
すぐに離れられないなら、せめてモラハラ夫の暴言に傷つかないためにメンタルを鍛えること、暴言を受け流すことも大事です。
モラハラ夫は自分がモラハラだと自覚がなく、反省も謝罪もないので、あなたは怒りやストレスの持っていきようがなく、心の傷が癒えにくいのです。
傷は癒えにくいにもかかわらず、傷ついていることにも気づきにくいのでモラハラは厄介です。
大きな傷になる前に、できるだけ自分自身でケアすることが大事です。
自分の決断に責任を持つ
もしあなたがモラハラ夫と別れられないなら、その理由はさまざまでしょう。
仕事がない
お金がない
ひとりで子どもを育てられない。
しかし、もしかしたらそれすらも、マインドコントロールかもしれません。
「私は自分の選択でここにいることを決めた」と思っていても、それは洗脳によるものかもしれません。
まずは どうしてモラハラ夫から逃れられないのか、別れられないのか、本当に無理なのかどうかをきちんと考えてみてください。
そのうえで、「別れない」という選択をするなら、その選択はあなた自身の決断でありあなたの責任です。
「夫のせいで逃げられない」
「子どもがいるから別れられない」
と誰かのせいにしてしまっては、それはモラハラ夫と同じです。
他人のせいにしてしまうことで
「夫のせいで私は不幸なんだ」
「子どものせいで逃げられないんだ」
と誰かのせいにすることで、あなた自身周りの人間を恨み、攻撃的になるんです。
そうしてモラハラ化してしまいます。
自分で選んだこと、決めたことは自分の責任です。
誰のせいにもしてはいけません。
まとめ
モラハラを長年受け続けることで、自分自身がモラハラ加害者になりやすいモラハラ被害者。
モラハラ夫はあなたの人生だけでなく、人格も子どもの幸せも奪います。
私は、モラハラ夫とは一日も早く別れることをおすすめします。
モラハラ夫との生活、モラハラを我慢することは不毛で、なんの成長もプラスもないからです。
あなた自身がモラハラの加害者になったとき、被害者になるのは子どもです。
子どものために夫と別れられないという人は多いですが、その考え自体が危険なんです。
私自身も夫とは絶対に別れられないと思っていましたが、今は自由です。
きっとさまざまな理由はあっても、それを切り抜ける手段はあるはずです。
あなた自身がどうして夫と別れられないのか。
本当に無理なのか。
冷静に考えてみてくださいね。