モラハラっていうと「単なる言葉の暴力」と、わりと軽く考えられているように感じますが、モラハラは心の殺人ともいわれるほど恐ろしい行為でもあるんです。
長年モラハラを受け続けたことで、心に大きなダメージを負い、離婚後何年も経っているのに未だ後遺症や心の病で苦しんでいる人も少なくありません。
モラハラを受け続けて精神的に追い詰められた被害者は、ストレスから脳に大きなダメージを受け、自分と心を無くし人格が変わるほどの大きな影響を受けるといわれています。
今回はモラハラを受け続けたことで、被害者に起きる変化をご紹介します。
モラハラを受け続けると被害者はどうなる?
子どもが父親が大好きだし、夫も子どもには優しい・・・
私ひとりが我慢していれば家族は幸せなんだと、ひとり孤独に夫のモラハラに耐えている女性は多いです。
身体的に暴力、例えば殴る蹴るなどは目に見えてわかりやすい暴力行為です。
体に内出血やあざが残るなどケガの程度も自分でわかりやすいし、病院に行けばすぐに診断書を出してもらえ、傷の治り具合などもわかりやすいですよね。
しかしモラハラのような、精神的な暴力は目に見えないし傷も見えません。
自分がどれくらいも傷ついたのかも、その傷がどれくらい深刻なのかもわかりません。
自分自身がモラハラの被害者だと気が付いていない人すらいるのです。
つまりあなたも気が付かないうちに、どんどん心がむしばまれ精神が崩壊していく可能性もあるんです。
モラハラを受け続けることで、あなたの心身にどのような影響があるのかしっかりと理解しておいてください。
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モラハラを受け続けるストレスにより脳がダメージをうける
モラハラを受け続けることで、モラハラ被害者は非常に強いストレスを感じます。
最初は夫からモラハラを受けていたときにだけ感じていたストレスが、夫といるだけでストレスを感じるようになり、だんだん夫がいないときでも慢性的にストレスを感じるようになってきます。
ストレス状態が慢性的に続くことで、脳の前頭前野にダメージを及ぼすといわれています。
前頭前野は、感情をコントロールしたり考えたり記憶するワーキングメモリとしての機能があり、人間が人間として生きていくためには必要な機能です。
この前頭前野がダメージを受けて機能が低下することで、キレやすくなったり考えることができず感情的になったり、集中力がなくやる気がでない状態になっていきます。
うつ病や依存症などモラハラ被害者が陥りやすい心の病も、この脳のダメージによって引き起こされているといわれてるんですよ。
前頭前野がダメージを受けることで、これまで穏やかであまり怒らないような人がイライラしやすくなったり、やる気がおきずに無気力感や倦怠感などの症状がでてきます。
最初はモラハラ夫がいるときだけイライラしていたのが、だんだん夫がいなくても常にイライラするようになってきます。
私自身も夫と同居中、特に別居前の1~2年くらいはいつもイライラしている状態でした。
子どもにもよく怒っていましたね。
当時は上の子どもがまだ2歳のイヤイヤ期と下の子が生まれてすぐで育児も大変な時期とも重なっていたので、私自身も本当に辛い時期でした。
少し早いけど更年期障害なのかとも悩み、子どもを怒っては自己嫌悪に陥るという毎日でした。
子ども達にはかわいそうなことをしたなと感じます。
イライラは心の危険信号です。
もし夫がいなくてもイライラ状態が続いている、うまく感情をコントロールできないという状態なら、それは脳からのメッセージなのかもしれませんよ。
長期間陰湿なモラハラ行為を受け続けているモラハラ被害妻は、徐々に心をむしばまれ心身に大きな影響を受けるケースも少なくありません。こんな症状があればあなたも要注意!モラハラ被害による心の影響3つの症状!
自己肯定感が下がり自分に対して否定的になる
何をやっても否定され、どんなに頑張っても怒られ、夫のためと思ったことも侮辱され続けるうちに、「私は価値のないダメな人間だ」と思い込むようになっていきます。
これは夫から「価値がない」「無能な人間」と言われ続けたことで暗示状態に陥っているのです。
モラハラ被害者は自己肯定感が低い人が多いといわれていますが、これは夫からのモラハラを受け続けたことで自分を否定するように脳がインプットされてしまうんです。
なにをやっても「お前が悪い」と言われ続けるうちに「私が全部悪い」と思い込まされるのです。
洗脳などでよ使われるすりこみという手口と同じで、人は何度も何度も同じメッセージを繰り返し聞いたり見たりするうちに暗示にかかり自分はそうだと思い込んでしまうんです。
「お前は無能」
「お前なんかがひとりで生きていけるわけがない」
「お前は価値のない人間だ」
などですね。
モラハラ夫は「お前のためにやってるんだ!」ともっともらしくいいますが、それはモラハラを正当化しているだけ。
あなたを傷つけ、やらなくてもいい我慢を強いられているだけなんです。
夫の言う通りに動いたとして、夫はあなたを認めてくれましたか?
夫に言われた通りに動いたとしても、なにかしら文句を言われ、傷つけられるだけで、あなたが成長することも能力や効率が上がることもありません。
モラハラはあなたの心をむしばみ虐げるだけの行為だということを、早く気が付かなくてはいけません。
モラハラ夫は洗脳やマインドコントロールを伴って妻を支配するので、問題が非常に複雑になります。モラハラ脱出の第一歩は洗脳を解いてコントロールされない自分になること! その方法をご紹介します!
夫のモラハラから抜け出す気力がなくなる
本来モラハラの被害者になる人は、努力家でがんばりやさんが非常に多いです。
しかしモラハラを受け続けることで、脳にダメージを受け続け前頭前野の機能が低下し、毎日イライラうつうつと過ごします。
それでも夫に認められるために一生懸命努力を続けますが、否定され侮辱され続けるうちに、自己肯定感が下がって自己否定が強くなります。
そしてどんなに努力しても否定され続け何をやっても変わらない、どうやっても無駄なんだという経験を繰り返すことで、学習性無力感という状態に陥ります。
本来不快だと感じる状況からは逃げ出したい、良くしたいと感じ、そのために努力をしますが、学習性無力感に陥った人は、不快な状況から逃げ出そう、変えようという気力がわかずそのための努力すら行わなくなるのです。
モラハラ夫はマインドコントロールしながら妻を支配します。そのため妻は自分が被害者だと気がつきません。モラハラ夫自身も自己暗示をかけてモラハラの正当性を主張します。モラハラ夫のマインドコントロール(自己暗示)のメカニズムについてご紹介します。
モラハラを受け続けると精神崩壊に・・・?後遺症に苦しむ人も
初期症状としてはイライラ感や無気力感などから、徐々に自己否定や自己肯定感が下がり、「私が全部悪いんだ」「私は価値のない人間だ」と感じるようになってきます。
それでもなんとか状況を変えたいと思い、あれこれ努力を続けてもことごとく否定され続けるうちに「なにをやってもダメだ」と被害者が学習性無力感に陥ってしまうと、もはや夫のモラハラから身を守ろうという気力すらわかなくなります。
こうなると非常に危険です。
自分の状況をあきらめ、無気力状態になり、何をやっても楽しめないどんなものにも興味もわかない状態へとなってしまいます。
そうなると末期でうつ病となり、被害者は修復ができないくらい精神が崩壊し心を失い、最悪なケースになると自殺に至ってしまうこともあるほどなんです。
周りの協力から、なんとかモラハラ夫から離れることができた人でも、離婚後パニック障害や適応障害などの症状に苦しみ、長年後遺症に苦しむ人も少なくないのです。
やっと離婚してやっと体は解放されたというのに、モラハラ夫への憎しみ自己嫌悪にとらわれ、心が未だに開放されずに苦しんでいる人は多いと思います。体も心もモラハラ夫から解放させる方法をご紹介します。
モラハラを受け続けることで加害者になるケースも!
前頭前野の機能が低下すると聞いて、ピンときた方もいるかもしれませんが、モラハラ脳に似ていると思いませんか?
以前このブログでもご紹介しましたが、モラハラ脳は前頭前野の機能不全が原因で起きているケースもあるのですが、モラハラを受け続け前頭前野の機能が低下したことで、被害者だった妻自身がモラハラ加害者になるケースも少なからずあるのです。
(モラハラ夫自身も、幼少期親からモラハラを受けたことが原因でモラハラになるケースもあります)
夫と別れた後も慢性的にイライラが続き、感情のコントロールがうまくいかずに理性的な話合いができない場合や、子どもに怒鳴っていうことを聞かせようと強制しようとするなどです。
ストレスによって前頭前野の機能が低下することで、モラハラ脳になるケースもあるということ。そのためにモラハラ被害者がモラハラから逃れた後でモラハラ加害者になる可能性もあることをしっかり理解していてほしいなと思います。
もしあなたがあなたの夫のような、人を人とも思わないモラハラ人間になってしまったとき、犠牲になるのは誰ですか?
身近にいる子どもがターゲットになる可能性が高いのではないですか?
私自身も夫と同居中、そして別居後もイライラをぶつけるのはいつも子どもでした。
夫と同棲し結婚してからの約8年、夫からモラハラを受けていました。
最初はもちろん非常に軽いモラハラでしたが、転勤がきっかけで仕事を辞め、妊娠出産と状況が変わるたびにモラハラは悪化する一方。
別居する数年前くらいから私のイライラもかなりひどくなっていましたが、それも夫と離れれば解消するだろうと思っていました。
しかし夫と別居した後も、実家を出て自立して子どもと3人で暮らし始めてからも、イライラはなかなか治まりませんでした。
もともと私は性格的におだやかなタイプではありませんが、それにしてもひどい!まるで私がモラハラじゃない!もしかしてモラハラは夫じゃなくて私の方だったのでは??と悩んだこともあるくらいです。
ただ私の場合別居した後も頻繁に夫との交流があったことが大きく影響していたんだと、今はそう思っています。
今年に入って離婚を決意し、夫との交流を完全に絶つようにしてから、不思議と感情のコントロールができないくらいのイライラに悩まされ、子どもに当たるようなことも少なくなってきました。
もしイライラがいつまでも収まらない、慢性的にイライラして感情のコントロールができない、自己肯定感が低く自己否定ばかりしていしまう、罪悪感を常に感じる、やる気が起きない感動しない楽しめないなどの症状がある場合は、すぐに専門家に診察してもらうことをおすすめします。
しかしモラハラを受け続けて、あなた自身の脳や心に大きなダメージを受けることは、将来あなた自身や子どもさんにとっても不幸であることは間違いありません。
あなた自身を守るために、そして愛するわが子を守るためには、モラハラから早く脱出しすることが一番なんです。
モラハラ夫を理解すれば、もう夫のモラハラに悩まない!傷つかない!
モラハラの原因は幼少期の家庭環境に問題があった?モラハラ夫への同情は禁物!モラハラの原因についてご紹介します。
まとめ
モラハラ行為を受け続けたからといって、必ずしもあなたもモラハラ加害者になるというわけではありません。
早い段階でモラハラから逃れることができれば、後遺症や心の病に悩むことなく平穏な生活を送れます。
しかし、家族のため、子どものためにと我慢し続けてモラハラを受け続けることで、脳の機能が低下しモラハラ脳になってしまうことや、あなた自身の心がむしばまれ気力を奪われて心を失う恐ろしさをしっかり理解しておくべきです。
モラハラを放置して我慢を続けることは、心や脳が取り返しがつかないほどのダメージを受ける可能性があるのです。
あなたの心が壊される前に、一刻も早くモラハラ夫から脱出してください。
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