モラハラ夫はこれまで妻に対して、さんざん暴言をはいたり無視をしたり罵倒したりと人を傷つけておいて、「もう限界だわ。離婚してください」と妻が言うと、態度を豹変させます。
「離婚はしたくない」
「別れたくない」
「愛してる」
「反省してる」
「もう二度としない」
などといって、全力で離婚を拒否してきますよね。
それがあまりにも必死で、そうなると妻の方も
「私がそばにいてあげないと・・・」
「こんなにも私のことを思ってくれてたの?」
と、勘違いをして、つい情にほだされてよりを戻そう考える女性もいるでしょう。
しかし、モラハラ夫の泣き落としに騙されてはいけません。
モラハラ夫が絶対に離婚を拒否するメカニズムについて、ご紹介します。
モラハラ夫はターゲットを絶対に離さない!
モラハラ夫は一度モラハラのターゲットとして認めた人間は、その後どんなにターゲットが逃れようとしても逃がしてくれません。
あなたのことを、いつまでもモラハラのターゲットとして扱い続けます。
ターゲットにされた女性がたまりかねて離婚や別れを切り出すと、あの手この手を使って全力で拒否してきます。
ターゲットのされる女性はたいてい気の優しい人なので、夫のあまりの必死さと真剣さに、ついつい
「この人には私が必要なんだわ」
「私のことをこんなに思ってくれてたのね」
と勘違いして、許してしまうのも仕方ありません。
しかし、モラハラ夫の「別れたくない」とは、一般の人のような
「愛しているから一緒に生きていきたい」
「大切だからずっとそばにいてほしい」
という感情とは全く異なります。
モラハラ夫はむしろ、「この女を逃がしてたまるか!」という気持ちなんです。
モラハラ夫はなにかイヤなことがあると、ターゲットである妻を傷つけてストレス発散し、都合の悪いことや面倒なことは、すべて妻に責任を押し付けて生きてきました。
妻を見下しバカにすることで自分の優越感を満たし、
「自分は素晴らしい人間のはずなのに世間であまり認められていない」
というギャップを埋めてきたんです。
そして 妻をちょっと脅しただけで、妻が自分の思い通りの反応をしてくれて、快適な環境を提供してくれます。
長い時間をかけて妻を完全に支配し、自分の思い通りの動きと反応をしてくれる妻。
そんな妻がいなくなると、これから自分がどんな風に生きて行けばいいのかわからなくなります。
都合の悪いことを誰に押し付けたらいいんだ!
お前がいなくなったら俺が快適に生きていけなくなるだろ!!
という、 自分勝手な危機感で胸が押しつぶされそうになっています。
それは、野生の中で生きる肉食獣が、生きるために獲物を絶対に逃がせない、こいつを逃したらもしかしたら飢えて死ぬかもしれない!という危機感に似ています。
モラハラ夫は、
「モラハラするターゲットを常にそばに置いておかないと、俺は生きていけない」
という心理状態で生きているため、全力で離婚を阻止し拒否するんです。
モラハラ夫自身が愛と錯覚している可能性も
モラハラ夫は、自分のことを人格者だと信じています。
そんな素晴らしい人格者である俺が妻にモラハラ、虐待なんてするはずがない!と本気で思っています。
ですからモラハラ夫が妻のことを、モラハラのターゲットとして手放したくないという本心には気がつきません。
「俺は妻がいなくなると
生きていけないくらいの恐怖を感じている」
↓
「これは深い愛情があるからに違いない!」
そう信じているので、妻に離婚を告げられたモラハラ夫は悲壮感たっぷりに落ち込み、必死になってよりを戻そうとしてきます。
モラハラ夫本人がそう信じて、本気で妻の気持ちを取り戻そうと必死になっているのですから、それを直に受けている妻が勘違いするのも仕方がないことでしょう。
モラハラ夫の元に戻ればモラハラ地獄の繰り返し
実際にはモラハラのターゲットが自分から去っていったといても、モラハラ夫は普通に生活もできるし当然生きていけます。
しかしこれまで丹精込めて育てた唯一無二の存在である、俺だけのモラハラ人形である妻がいなくなることは、明日から生きていけなくなるんじゃないかと思うくらいの危機感と恐怖を感じるのです。
そんなモラハラ夫の本心に気がつかず、モラハラ夫が気の毒になってつい元に戻ってしまったら最後。
結局、またモラハラ行為が繰り返されるだけです。
そしてモラハラ夫自身、
なんだやっぱりお前も俺なしでは生きられないんじゃないか
と、 ますます調子にのり、モラハラがエスカレートする危険すらあります。
一度モラハラ夫に対して離婚を口にしたら、最後までやり通す覚悟が必要です。
その覚悟がないままに「離婚したい」などと口走って元サヤに戻ることは、これまで以上にひどいモラハラ生活が始まる可能性が高いことを、しっかり理解しておく必要があります。
まとめ
モラハラ夫は妻から離婚を切り出されると、
「絶対に離婚したくない!」
「お前を失ったら俺は生きていけない」
と、ものすごい迫力で謝ったり泣き落としてくるかもしれません。
そしてそれはモラハラ夫の本心ですから、あなた自身その迫力に圧倒され、気持ちが揺れてしまうかもしれません。
しかしモラハラ夫の本心は、
「俺が育てたモラハラターゲットを手放したくない!」
「俺が快適に暮らすために妻をないがしろにすることは、絶対必要不可欠なんだ!」
という、理不尽で自分勝手な思いからであって、決してあなたを愛していたり大切に思っているからではありません。
離婚を告げるときは、「モラハラ夫から何を言われても、誰にどう思われても絶対に離婚する!!」という覚悟をもって打ち明ける必要があります。
いきなり離婚が不安な場合は、まずは別居して物理的にモラハラ夫と離れてから、冷静にしっかりと考えることをお勧めします。