モラハラに多い自己愛性人格障害ってなに?モラハラと自己愛性人格障害の違いとは

このブログでも何度か、モラハラの人は「自己愛性人格障害」の人が多いというようなことを書いてきました。

少なくとも、自己愛性人格障害の特性を多く含んでいる人が多いです。

そもそも自己愛性人格障害ってなんなのか、モラハラと自己愛性人格障害の違いなどをご紹介します。

自己愛性人格障害とは?

自己愛性人格障害の人は、

「自分は特別な人間だ」

「素晴らしくて偉大な存在だ」

と、過度に思い込んでいる人格障害の一種です。

自己愛は多かれ少なかれ誰でももっているものですが、未成熟な自己愛からくる人格障害(パーソナリティ障害)のことを自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)といいます。

通常は年齢とともに自己愛が成熟していき、ありのままの自分を愛し、さらに他人に対して愛情を注げるようになりますよね。

しかし自己愛性人格障害の人は自己愛が未成熟なため、他人どころか、ありのままの自分すら愛することができません。

ありのままの自分を愛することができずに、

「俺は素晴らしい人格者だ」

「特別な人間だ」

と、思い込んでいます。

そう思い込まないと、自分を愛することができないんです。

常に周りからの称賛を期待し、業績や経歴などを誇張したり、特別で偉大な自分にふさわしい華やかな成功物語を夢見ていたりしますが、実際にはそこまでの能力はありません。

心の奥底では劣等感で渦巻いていて、自己肯定感は非常に低く、コンプレックスの塊なのです。

現実と理想のギャップをうめるために、自分よりも「下の存在」をつくり「自分は優れている」と自己暗示にかけます。

自己暗示も大のお得意です。

そこでターゲットを徹底的に貶め否定を繰り返します。

ターゲットとなった被害者が

「自分がダメだから」

「自分が悪いから」

と、思わせるように仕向けます。

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モラハラと自己愛性人格障害の違いは?

自己愛性人格障害は、極端に自己愛が未成熟のまま大人になった人の「特徴」のことをいいます。

これは病院などで医師が診断して「この人は自己愛性人格障害だな」と診断されれば「自己愛性人格障害」となります。

モラハラとは、精神的な嫌がらせや暴言をはく「行為」のことをいいます。

専門家からは自己愛性人格障害の人の多くがモラハラだといわれていますが、モラハラの人すべてが自己愛性人格障害かというと、そうでもないようです。

自己愛性人格障害はあくまで医師の診断により「自己愛性人格障害」と診断名をつけられるわけですが、「白なら普通だけど黒なら自己愛性人格障害ですよ」と、パキッと線引きできるわけじゃありません。

白から黒に変わるグラデーションのちょうどグレーゾーンの人もいるわけで、自己愛性人格障害に限りなく近いけど医師からは「自己愛性人格障害ではない」と診断される人ももちろんいます。

ぎりぎり自己愛性人格障害じゃない人が、モラハラ独特の思考回路を持っていて精神的な嫌がらせを繰り返すのなら、やはりそれはモラハラになりますよね。

つまり 「診断では自己愛性人格障害ではないけどモラハラ」ということになり、「モラハラだけど自己愛性人格障害ではない」人がいるということになります。

通常どんなに自己愛の強い人でも、普通の人がモラハラと同じような嫌がらせ行為をすれば、すぐに自己嫌悪に陥り後悔し反省します。

そのため何度も同じような嫌がらせ行為は繰り返しませんが、モラハラの人は自己嫌悪にも陥らないし後悔も反省もしません。

何度でもモラハラ行為は繰り返され、被害者に受け入れられればさらに上限なくエスカレートしていきます。

つまり普通の人が嫌がらせをした場合、それはただの嫌がらせであり、ただの八つ当たりであってモラハラではないんです。

モラハラと自己愛性人格障害の違いは、専門家の中でも明確に定義されていないので、区別して考えるのは非常に難しいようです。

ですがモラハラの人のほとんどは、たとえ自己愛性人格障害と診断されていなくても、自己愛性人格障害の特徴をもっているといえます。

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心を許した相手を傷つける自己愛性人格障害

自己愛性人格障害の人は自己愛の未成熟から、自分自身のことも他人のことも愛することはできません。

普通の人なら、心を許した相手の人格を認め合い、お互いを尊重し合える関係になります。

しかし 自己愛性人格障害の人は、他人の人格を認めることができません。

「心を許す」=「相手を支配する」

と、いうことになります。

たとえ価値観が同じでも気が合う人でも趣味嗜好が似ている人でも、心の距離が近づき心を許せばモラハラ行為がはじまります。

「相手がモラハラをするのは自分が悪いからなの?」

「私以外の人と一緒になればモラハラはしないのかしら」

と悩んでいる人も多いですが、自己愛性人格障害の人は、心を許した途端にモラハラ行為が始まると考えていいでしょう。

つまり、 誰と一緒になってもモラハラ行為がなくなることはありません。

もちろん対処方法によっては、モラハラの頻度は変わってきますが、基本的にモラハラ行為は繰り返されます。

ターゲットが変わるだけです。

逆にいうとモラハラ行為をしない相手は、「心を許していない相手」ということになります。

まとめ

自己愛性人格障害の人は自分のことも愛せませんし、他人の人格や価値観などを認めて受け入れ愛することはできません。

自己愛性人格障害の人が心を許せば、モラハラ行為がはじまります。

逆にいえば、自己愛性人格障害の人は、人を傷つけることでしか、心を開けないのです。

自分の悪いところや弱さを認められずに、自己暗示をかけて「自分は特別」だと信じ切っています。

こんな人とまともに話し合って、問題を解決することは不可能に近いです。

自分のなにが悪くてどうして相手を傷つけているのか、どんなに周りが説明したとしても一生理解することはないと思います。

そんな人からは一日も早く離れて、自尊心と平穏な生活を取り戻してほしいです。

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