前回DVシェルターの生活についてご紹介しましたが、 DVシェルターに入っても仕事もお金もなければ、いつまでシェルターでの生活が続くのか、ちゃんと退所できるのか不安ですよね。
今回はDVシェルターでのサポートの内容や、退所後についてご紹介します。
DVシェルターのサポート内容は?
DVシェルターに入所すれば生活保護の対象となり、相談員がついてくれて、弁護士やカウンセラーなどを紹介してくれるなど、さまざまなサポートを受けられます。
他にも裁判所に保護命令の手続き代行や、住民票発行禁止などの手続きの代行もしてくれます。
退所後の生活のために職業や住居の斡旋、子どもの保育園や学校などの転校入学の手続きなども代行してくれます。
DVシェルタ退所後の転居先はどうなる?
DVシェルターの入所期間は2~3週間と決まっていますが、新しい住居が決まっていないのに追い出されることはないので安心してください。
DVシェルターを退所後、ほとんどの人が自分の実家に帰りますが、実家がすでになかったり頼れない人も多いでしょう。
もし保証人になってくれる人がいるなら、賃貸のアパートや公的住宅などに転居します。
DVシェルターに入所後、転居先の斡旋もしてくれ、全国の空住居の中から新しい移住先を選べます。
その場合、加害者の住んでいる都道府県から離れた土地で暮らすことになるケースが多いです。
保証人になってもらえる人がどうしても見つからない人やまとまったお金がない人は、母子生活支援施設(いわゆる母子寮)に入所することになるかと思います。
母子寮は無料ではないので、生活保護を受給してから母子寮に入所しましょう。
DVシェルター退所するために必要なものは?
DVシェルターを退所するには、新しい住居が決まっていることが第一です。
住居が決まっていれば後は何も必要ありませんが、当然最低限のお金は必要ですね。
とはいえ、DVシェルターに入所する人が、大金を持っていることはほとんどありません。
実家に戻れない人や保証人を立てられない人、まとまったお金がない人は生活保護を受けながら、母子寮に入所してから仕事を探すケースが多いです。
DVシェルターで気をつけたいところ
DVシェルターは被害者を加害者から守るため、場所はもちろんほとんどの情報が公開されていません。
そのため、「ここがシェルターですよ」といわれれば、だれでも信用してしまうと思いますが、 中には非常に悪質なところもあるので注意が必要です。
DVシェルターに逃げてくる人のほとんどが、精神的に追い詰められた極限状態の人が多いです。
そんなときはだまされやすくなったり、判断が鈍ってしまいます。
入所費用が高額だといって生活保護のお金を取られたり、仕事の斡旋といってあやしい場所で働かされたりと、弱っている心につけこんでくる悪質なシェルターもあります。
実際に悪質なシェルターでだまされたり、お金を取られるといった被害も出ているそうです。
シェルターを利用するときは必ず市役所や女性センター、警察などの行政からきちんと紹介された信用できるシェルターに行くようにしましょう。
まとめ
DVやモラハラ、経済的DVなどで苦しんでいる人が一時的に保護させるDVシェルター。
入所したらもう出られないんじゃ・・・?
と不安に思っている人もいるかもしれません。
しかしシェルターに入所すればほどんどの場合は生活保護を受給でき、さまざまな専門家から相談できたりサポートを受けられることもあります。
実家に帰れない人や、お金も保証人もいなくて賃貸住宅を借りられない人は、母子生活支援施設(母子寮)に入所することになります。
母子寮は有料ですが、生活保護もあり、仕事を探すこともできます。
そうして自立できれば、そこから新しく住居を探すこともできます。
DVシェルターに入る前は、人生真っ暗で追い詰められた状態だと思いますが、その後の生活は普通に生活を取り戻すことができます。
自分の自由、子どもとの時間、生活は苦しいかもしれませんが、穏やかな生活が訪れます。
頼れる場所もなく心が限界を感じているなら、行政に相談してDVシェルターへ保護してもらうという選択も視野に入れてみてはどうでしょうか。