モラハラ夫は「冗談」を免罪符にして、妻をたびたび傷つけます。
特にモラハラ初期には、あなたが何も悪いことや失敗をしていないとき、周りに人がいるときなどに、この「冗談」をつかってあなたを傷つけるんです。
あなたが傷ついたとき
「そんなこと言われると傷つく」
「すごくイヤな気分なんだけど」
と注意すると、
と逆に責められて、あなた自身
「私が悪いのかしら・・・」
「冗談なのにムキになってしまった」
と落ち込むことに・・・
モラハラ夫は「冗談」を装って「悪口」を言ってるので、妻が傷つくのは当然なんです。
それを「傷つく妻が悪い」というのは、れっきとしたモラハラ行為。
今回は、モラハラ夫が初期のモラハラ行為に、「冗談」というツールを使って、徐々に妻を洗脳・支配していくそのメカニズムをご紹介します。
初期のモラハラに多い!冗談を使って妻を傷つけるモラハラ夫
冗談とは・・・
1 遊びでいう言葉。ふざけた内容の話。「冗談を交わす」「冗談を真に受ける」
2 たわむれにすること。また、そのさま。いたずら。「冗談が過ぎる」引用元: コトバンク
つまり冗談とは、
「ふざけた言葉」や
「ふざけた態度」
のことで、言われた本人や聞いている周りの人間を和ませたり、楽しませるためのコミュニケーションの一種として使います。
しかし モラハラ夫は、まだ完全に妻を支配できていない初期段階で、「冗談を妻を傷つけるためのツール」として、悪意ある冗談を繰り返します。
時には人前で、他の人と一緒になって笑う場合もあるでしょう。
冗談を免罪符にしていれば、妻や周りから責められるリスクはかなり少ないため、まだ完全に支配できていない状態でも、モラハラ行為がやりやすいのです。
あなたが「なんでそんな気分の悪いこと言うの?」と不快感を表すと
と、あなたが悪者にされます。
あなた自身も
「たかが冗談で怒る自分は大人げない」
「私って心が狭いの?」
と、自分を責めたことはありませんか?
周りの反応も
「冗談なんだからそんなに気にすることないよ」
「だんなさんも本気じゃないんだし」
と、軽く受け取ります。
しかし モラハラ夫は冗談にみせかけて、「妻を傷つけてやろう」という悪意がしっかりと含まれていますから、あなたが傷つくのも当然なんです。
モラハラ夫はあなたが最もダメージのある言葉を選んでいるので、あなたにとっては「冗談」ではなく、それは「暴言」なのです。
モラハラ夫は、あなたに対して冗談で傷つくなんて大げさな、「まるでユーモアをわかっていないつまらないヤツ」というレッテルを張ります。
そして自分のモラハラを隠し、あなたからも周りからも責められない状況を作って、巧妙にあなたを傷つけるのです。
冗談という小さなモラハラから徐々に妻を支配していくモラハラ夫
モラハラ夫のモラハラは最初から、マックスの状態で嫌がらせをしてくるわけではありません。
モラハラの初期段階では、あなたが
「私今嫌がらせされてる」
「傷つけられている」
と、気がつかない程度の小さなモラハラを繰り返します。
この時に「冗談」をあなたを傷つけるためのツールとして使うと、スムーズにあなたに気がつかれずにモラハラができます。
あなた自身も「ちょっとイヤだけど怒ることでもない」とモラハラを見過ごし、容認し、我慢してしまいます。
しかも、 あなたは「我慢している」という自分の気持ちをなかったことにしようとして、自分の心にフタをしてしまいます。
何度かあなた自身
「それ言われるの気分悪いからやめて」
と、言ったこともあるかもしれません。
しかしそのたびに
と言われ、だんだん「私が悪い」という気持ちになっていきます。
これが実は、あなたがモラハラ夫に洗脳され支配されていくメカニズムでもあります。
「冗談」というモラハラを、あなたが徐々に受け入れるようになってきたら、モラハラ夫はさらにモラハラ攻撃を強めます。
そして
といって、あなたに罪悪感を植え付けるのです。
一種の暗示にかかっているように、あなたも謝っているうちにどんどん「自分が悪いから謝っている」という気持ちになります。
最初はあなたも「なんで私が責められないとダメなの?」と反発した時期もあったと思うのですが、ことごとく打ちのめされて、あきらめ身も心も疲労困憊してしまいます。
こうなればもう何をやってもやっていなくても、
「私が悪い」
「私はダメな人間だから・・・」
と思い込み、完全に洗脳・支配されてしまいます。
冗談の中の悪意に気づくこと
モラハラ夫の冗談には悪意があります。
「冗談」のフリして「悪口」を言って、「冗談で傷つくお前が悪い」と罪悪感を植え付けられているのです。
このとき、 モラハラ夫の言葉を素直に受け取って「冗談で傷つく私が悪い」と、我慢してはいけません。
それはモラハラ夫の洗脳と支配が待つ、モラハラ街道まっしぐらです。
夫の冗談に悪意を感じ、あなた自身が不愉快に感じたり、傷ついたら、「これは悪口だ!」と怒りの感情を持ってください。
「こんなことで傷つく私が悪い」と、自分の感情にフタをしてしまうのが一番よくありません。
自分が悪いと思う必要もないし、小さい人間だなんて感じる必要もないんです。
冗談だろうとなんだろうと、相手を傷つけることをいう夫が悪いんですから。
「このくらいたいしたことない」
と自分に言い聞かせ我慢していると、自分でも気がつかないうちに、どんどんモラハラ夫に洗脳・支配されていくのです。
モラハラ夫の冗談~私の場合~
私も結婚してすぐの頃は、この冗談で本当にイヤな思いをしてきました。
夫は学生時代のサークル仲間である友人や後輩と付き合いがあり、年に数回飲み会をしたり、祭りに行ったりバーベキューをしてよく集まっていました。
モラハラ夫は自分よりも下の人間(年下や後輩など)とつるみたがるので当然ですが、同級生や後輩ばかりでした。
(たまにサークルの顧問の先生が入ったり入らなかったりしてましたが)
この日は年末の飲み会ということもあり、10歳くらい下の後輩もいて、人数も40人くらいいたと思います。
夫は私の3つ年下。
当然、そこにいるメンバーは私よりも年下です。
飲み会の席で、夫はわざとらしくニヤニヤしながら
この中でお前最年長やで~
一番の先輩やん!敬わなかんな!
普段から年上だからと敬われているならともかく、バカにしたような態度に不快に感じて、私はあからさまに態度に出しました。
すると
ただの冗談でそんな怒るなよ~(笑)
ほんま短気やなぁ~
確かに、そんなに目くじらを立てて怒るようなことではないかもしれません。
しかし女性なんだから、年齢のことを言われるのはあまりいい気分しませんし、そもそも言い方がバカにしてるんです。
普段から敬っているならまだしも、こんな大勢の前で「最年長やから敬う」なんて、完全にバカにしてます。
周りから「いくつなんですか~?」と聞かれ、応えても良かったと思うんですが、なんとなくイヤで答えませんでした。
聞いてきた人も悪気もないでしょうし、どうして私がここまで頑なに年齢を言いたがらないのか不思議そうでした。
当時、私自身「たかが冗談でムキになって私って小さい女だ」と、罪悪感すら持ちました。
これこそがモラハラ夫の求めるものなんです。
周りの人間も言われた本人(私)も、モラハラ夫の冗談の奥に隠された悪意には誰も気づくことなく、妻を傷つけることに成功しています。
暴言を吐かれたはずの私は、そのことに不快に感じているのに、罪悪感すら感じているんです。
これぞ、モラハラの構図ではないでしょうか。
ここで
「冗談にしては悪質じゃない!
わざわざこんなところで年齢のこと出してどういうつもり?
悪意があるとしか思えないわ!」
と、怒っていたらどうでしょう。
おそらく私は、夫のモラハラのターゲットからは外されていたでしょうね。
ここで罪悪感を感じ、夫の悪意のある冗談を受け入れたものがターゲットにされ、徐々にモラハラがエスカレートしていくんです。
おそらく夫は
「よしよし。俺の見込んだ通り、
俺のモラハラを受け入れてくれたぞ!
俺の嫁サイコー!」
という気分だったんでしょうね。
まとめ
モラハラ夫は、まだ妻を支配しきれていない初期の段階では、たびたび「冗談」を免罪符にしてモラハラ行為を行います。
それで怒った妻に対してモラハラ夫は
「冗談もわからないのか」
「たかが冗談で何ムキになってんの」
と、心底バカにした態度をとってきます。
妻自身も
「たかが冗談で怒るなんて私ったら大人げない・・・」
と自分を責めてしまします。
初期のモラハラとして、冗談は相手から責められにくく気がつきにくいため、非常にやりやすいモラハラの手法なんです。
モラハラが進んだ場合は、冗談なんて回りくどいことを使わなくても、堂々と嫌がらせができるので、中期や後期には使われません。
最近、なんだか夫の冗談がやけに気分悪い。
悪意を感じる。
傷つくことが増えたと感じているなら、その気持ちにフタをしないで、「私悪口言われてるやん!」と、今の現状を認め夫に対して怒りの感情を持つことが重要です。