モラハラ夫は妻に対して
俺は不幸だ
などといって、妻の人格を否定してひどく傷つけます。
毎度毎度「お前が悪い」「お前のせいで苦労している」というなら、そんな女とはさっさと別れればいいのです。
だけどモラハラ夫は
絶対に絶対にぜ~~~ったいに妻と別れようとしません。
それは、モラハラ夫は妻に依存しているから。
モラハラ夫と被害者の妻の関係は、共依存の関係にあると以前ブログでご紹介しましたが、今回はモラハラ夫の妻に対する依存についてご紹介します。
モラハラはアルコール依存心と同じ?依存症のメカニズム
実はモラハラは依存症の一種で、アルコール依存症やギャンブル依存症と同じともいわれています。
依存症とは、やめたほうがいいとわかっていてもやめられずに繰り返してしまう脳の病気だといわれています。
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だけどやめられずについ深酒してしまう。
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だけどやめられずにギャンブルをしてしまう。
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だけどやめられずに妻に暴言をはいていしまう。
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だけど夫と別れられない。
こんな感じです。
依存症になる仕組みですが、たとえばご飯を食べてお腹が膨れると、人間の脳の中では報酬系の回路が刺激を受けて脳内麻薬が分泌されて満足感を得ます。
この脳内麻薬が分泌されると、同じようにまた満足感を得たいと感じます。
本来なら、「おいしいごはんを食べるために仕事を頑張ろう」というように、創意工夫や努力の中で生産性を上げていこうとします。
しかし、それがなんの努力もなく、いとも簡単に手に入ってしまえばどうでしょうか。
報酬系の刺激をもっと強くしてもっともっと脳内麻薬を分泌したい!と人は努力をしないで、楽に快楽を求めようとするのです。
ギャンブル依存症になる人は、まじめにコツコツといったタイプの人が、初めてギャンブルをやったときに大当たりなんかをすると、この報酬系が過剰に刺激を受け脳内麻薬が大量に分泌するといわれています。
こんなに簡単にこんな大金を稼げるなんて、ギャンブルっておいしいぜ!ギャンブル最高だぜ!っていう脳になって、ギャンブル以外のことに刺激を感じなくなるそうです。
そうなるとギャンブル以外楽しくないみたいになって、ますますギャンブルから抜けられなくなるようです。
実はモラハラ夫の脳内でも、これと同じようなことが起こっています。
モラハラと依存症のメカニズム
依存症のメカニズムについては、軽くはご理解していただけたかと思います。
それでは、モラハラと依存症のメカニズムはどうでしょうか。
モラハラの場合も他の依存症と同様に、モラハラをしやすい環境を与えることで、どんどんモラハラをしたくなるのです。
モラハラをすると妻が自分の思い通りの行動をとってくれて、それが気持ちよく脳内麻薬が分泌されてしまうのです。
モラハラをすると優越感を得られるから
モラハラ夫が、あなたにモラハラを仕掛けはじめたのは、ほんの些細な冗談が始まりだったと思います。
当時はまだ交際中だったかもしれませんし、新婚さんだったかもしれません。
これまでケンカをすることがあっても、暴言を吐かれることもなく、どちらかといえば優しい男性と思っていた頃もあったのではないでしょうか。
そんなとき、あなたを軽くバカにするようなことを言ってきました。
これは明らかに悪意があるため、冗談では済まされないほどの嫌悪感があります。
しかし、そこであなたは「こんなことで怒るなんて私は心が狭い」と自分を責めて夫を許します。
その姿を見た夫は、悪意のある冗談を受け入れるだけではなく、 勝手に罪悪感まで抱いてくれている!と、優位性を感じます。
俺は特別なんだっていうね。
自分が命令をしたわけでもないのに、勝手に自分の思い通りに動いてくれる妻を見るとなんともいえない優越感を得られるんです。
モラハラをすると利益を得られるから
モラハラ夫が妻を怒鳴ると妻は委縮し、そして夫の言う通りの行動をします。
そのうち夫の機嫌が悪くなる前に、妻は先を読み夫が快適に過ごせるような環境を作ろうとしてきます。
モラハラ夫からしたら、怒鳴ることで妻が居心地の良い環境を作ってくれて利益を得るのです。
自分の無茶な要求やわがままでも、ちょっと怒鳴ったり無視をすれば、面倒な話し合いもせずに簡単に手に入ります。
相手の意見なんて無視して、自分の欲求を通せるんですから、こんなおいしいことはないですよね。
モラハラをすると脳内麻薬が分泌する
これらのように、 モラハラをすると簡単に自分にとっての利益を得られることから、脳内麻薬が分泌されて快感を得られます。
これは、アルコール依存症や薬物依存症の人と同じです。
相手を脅す、暴言を吐く、無視をするという行為を繰り返すことで、周りの人間が自分の思い通りに動いてくれることで、モラハラ夫は快楽を得ています。
周りが自分の思い通りに動くことで優越感や多幸感を得られ、脳内麻薬が分泌されてさらに依存が加速してくんです。
モラハラをやめさせるには利益を与えないこと
モラハラをやめさせるには、モラハラをした後でも夫に利益を与えないことです。
しかしそれが非常に難しいのは、 妻自身が「夫にモラハラをさせる環境を与えることに依存しているから」です。
そんなつもりない!と思うかもしれませんが、結果的にはモラハラを許し、モラハラしやすい環境を与えてしまっているはずです。
- 夫が怖いから夫の言う通りに動いていること
- 夫の顔色を窺って機嫌を損ねないように注意している
- 夫が怒ったらとりあえず謝っている
これらの行動が、夫のモラハラに対して利益を与えていることになります。
依存症を克服させるには依存対象から離すことです。
アルコール依存症やギャンブル依存症の場合、完全にアルコールやお金から切り離すことは非常に難しいですが、 モラハラの場合はあなたが夫と離れてしまえば解決できます。
あなたがモラハラ夫のそばにいつまでもいることで、夫自身もいつまでも立ち直ることができません。
また共依存に陥っている場合は、 あなたにとっても依存症を克服するために夫と離れることが重要なんです。
ただモラハラ夫の場合、単にあなたに依存しているだけではなく、自己愛性人格障害という場合が圧倒的に多いため、あなたが離れても別のターゲットを探す可能性の方が高いですけどね。
まとめ
モラハラ夫はアルコール依存症などと同じで、あなたに依存しているケースが非常に多いです。
それはあなた自身がモラハラを許し、夫のモラハラに対して利益を与えてきたことで依存傾向が強くなったと考えられます。
モラハラ夫はあなたが離れていかないように、あなたが自分に依存するように仕向けたりもします。
そのためモラハラの関係は共依存の関係に陥りやすいのです。
共依存になれば、当然モラハラはどんどんエスカレートしていき、あなた自身「夫といるのが辛い」と感じながらも、別れるという選択ができずに延々と悩み苦しみ続けるのです。
もしも夫といることに苦痛を感じつつも別れる決心ができないのは、共依存に陥っている可能性があります。
専門家にきちんとみてもらい、適切なサポートを受けることをおすすめします。