「こんなに一生懸命話してるのに、どうして夫はわかってくれないの?」
あなたがそう感じるたびに、胸の中で何かがこわれていませんか?
モラハラ夫はあなたの意見や主張、訴えには耳をかさず、見当違いのことを言ってきて、いつの間にか話しが逸れて結果罵られて終わる・・・
モラハラ夫との会話は、まるで壁に向かって話しているような徒労感に包まれます。
でも、それはあなたの話し方が悪いのでも、夫の理解力が低いわけでもありません。
なぜモラハラ夫は妻を理解しようとしないのか?
この記事では、モラハラ夫の心理構造と、その具体的な対処法を、経験者の視点から丁寧にお伝えします。
気持ちを理解してほしい妻と絶対に理解したくないモラハラ夫
あなたがどれだけ言葉を尽くしても、まるで壁に向かって話しているように感じたことはありませんか?
「私の気持ちをわかってくれない」「どうして理解しようともしないの?」と、何度も悩み、そして泣いた夜があるかもしれません。
それでもなお、「家族なのだから、話し合えば分かり合える」と信じたあなた。
その優しさが、実はモラハラ夫の思うツボになっていることに、気づいているでしょうか。
「私のこと、全然わかってない…」それはモラハラの兆候かも?
モラハラ夫は、妻の感情や状況に無関心です。
めんどくさくて、どう考えても時間がかかるような作業を、平気で
「今日中に、これとこれとこれやっといてな」
とか、サラッと言ってきませんか。
私:「えっ?今日は子どもの病院もあるし、無理だよ」
夫:「は?これくらいすぐにできるでしょ」
私:「じゃあ自分でやってよ」
夫:「なんで俺が?面倒だし」
あんたが面倒なことは私も面倒なんだよ!!!(心の声)
このように、モラハラ夫は「自分の都合」だけであなたを動かそうとします。
私の夫も、私の予定や体調、気持ちは無視。
まるで「便利な家事ロボット」扱いしているような感覚になりました。
モラハラ夫は「理解できない」のではなく、「理解したくない」だけ
夫に「もう少し自分のことを考えてほしい」「体調が悪い日くらい休ませてほしい」と伝えても、返ってくるのは「甘えてるだけやろ?」という心無い言葉。
言い訳ばかりされ、最後は「うるさい」「お前の努力が足りない」などと責められて、ドアをバン!と音を立てて出て行く…。
これは、自分の非を認めたくないから会話を強制終了しているのです。
ここでひとつはっきりさせておかなければならない事実があります。
モラハラ夫は、あなたの状況を理解できないわけではありません。
理解しようとしていないだけなのです。
なぜか?
理解してしまえば、自分が悪者になるからです。
モラハラ夫の心理メカニズム
モラハラ夫にとって、あなたの苦しみを理解してしまうと、自分のしていることが“悪いこと”だと自覚せざるを得なくなります。
それは自分が「正義」から「加害者」になることを意味します。
だから――
彼は無意識のうちに 「妻の感情にフタをする」のです。
「正義の自分」でいるために、妻の気持ちを“見ない”
モラハラ夫は、自分を「正義の人間」として保ち続けたい。
だから、自分が間違っているとは考えません。
むしろ、「自分の行動は正当で、妻のためを思ってしている」と信じています。
- 「俺は妻のために、あえて厳しいことを言ってる」
- 「俺が怒鳴ったのは妻が悪いことをしたから」
- 「本当に傷ついてるのは俺の方だ」
このストーリーに現実を合わせるために、妻の感情は“ノイズ”でしかない。
だから、理解しようとしない。
いや、理解しないようにしているんです。
妻を「人」としてではなく「道具」として見ている
モラハラ夫にとって、妻は“自分の快適な生活を支える存在”であって、感情を持つ対等な人間ではありません。
妻が疲れていようと、子どもが熱を出していようと、「俺のためにやれ」という態度を変えないのはそのためです。
あなたが「じゃあ自分でやってよ」と言えば、
「は?なんで?めんどくさいし無理」と返ってくる。
つまり、自分の負担は「面倒」で避けたい。
でも妻が断るのは「許せない」。
そこには、一方的な支配の構図があり、「共に支え合う」という家庭の姿はありません。
話し合いは、いつも一方的な終わり方になる
あなたが勇気を出して本音を伝えたとします。
「私、もう限界なの」
「もう少しだけ、気遣ってほしい」
でも返ってくるのはこんな言葉じゃないですか?
- 「お前が大げさなんだよ」
- 「自分が悪いくせに、よくそんなこと言えるな」
- 「俺がどれだけ我慢してると思ってんだ」
そして話の主導権を奪い、「俺が被害者だ」とすり替え、怒鳴る、部屋を出ていく、無視するなどして会話を強制終了します。
これは、正論で反論されて自分の立場が危うくなることを本能的に察知し、逃げているのです。
本当に“理解できない”なら、ピンポイントで傷つけることはできない
あなたはもしかしたら、
「夫は私の気持ちをわかってくれない」
「だからも、私の気持ちを理解してほしい」
そう思っているのかもしれません。
私もそうでした。
でもね。
わかってるんです。
あなたが「今それを言われるのが一番辛い」と感じるタイミングで、モラハラ夫はその言葉を放ちますよね。
- 「そんなこともできないの?無能だな」
- 「母親として最低」
- 「俺の収入に寄生してるだけだろ」
…これ、本当に“妻の気持ちがわかっていない人”に言えることだと思いますか?
違いますよね。
彼はちゃんと、あなたの心の急所を知っています。
知っていながら、あえてそこを攻撃する。
だからこそ、傷が深く、回復にも時間がかかるんです。
話し合いは意味がない。なぜなら“土俵”が違うから
このブログでも何度も話していますが、モラハラ夫との話し合いは無意味です。
まともな話し合いは成立しません。
あなた:「私は今、体調が悪くてしんどいの」
モラハラ夫:「俺は朝から晩まで仕事して、その上家事まで俺がやれってこと?」
あなた:「子どもの面倒を見ながら家事をこなすのは本当に大変なの」
モラハラ夫:「でもお前、専業主婦だろ?暇じゃん」
こうして会話は、かみ合わないまま終わります。
なぜか?
会話の目的がそもそも違うからです。
- あなたは「理解してほしい」と願っている
- モラハラ夫は「相手の非を探し、自分の正しさを主張したい」
会話のベクトルが交わることは、残念ながらありません。
モラハラ夫への“理解してほしい”は、もう卒業しよう
「家族なのだから、わかり合えるはず」
「ちゃんと説明すれば、きっと気づいてくれるはず」
そう信じたい気持ちは痛いほどわかります。
夫婦なんだから、お互い歩み寄ってわかり合いたいですよね。
でも、そのたびにあなたは疲れて、傷ついて、自信を失っていませんか?
モラハラ夫に“理解してほしい”と願うのは、終わりにしましょう。
それは「心の燃費の無駄遣い」です。
では、どうすればいい?:モラハラ夫に“戦わずして勝つ”方法
必要なのは、「覚悟」と「備え」
今すぐ離婚する予定がないとしても、あなたにはひとつだけ大切な覚悟が必要です。
それは、
「最悪、夫に嫌われてもいい」
「この人がいなくても、私は子どもと生きていける」
という心の強さです。
この覚悟があるかないかで、あなたの態度・言葉・エネルギーの使い方は大きく変わります。
“理解されなくても大丈夫”な自分を育てる
- 自分の意見は自分で認める
- 自分の気持ちは自分で大切にする
- 必要以上に説明しない
- 否定されても、揺るがない
これを続けることで、あなたはモラハラ夫の支配から、少しずつ自由になっていきます。
まとめ:あなたの気持ちを理解しない人のために、傷つかなくていい
モラハラ夫は、理解できないのではなく、理解すると自分が不利になるから理解しないのです。
あなたがどれだけ苦しくても、彼にとっては都合が悪い現実。
だから見ようとしない、感じようとしない。
それはもう、あなたの力では変えられません。
変えられるのは、あなたの“心の境界線”だけです。
- 「私は、わかってくれない人にエネルギーを使わない」
- 「私は、自分の心を守る責任がある」
- 「私は、自分の人生のために動いていい」
あなたの価値は、誰かに理解されることで証明されるものではありません。
理解されなくても、あなたはもう十分すぎるほど頑張ってきたんです。
